有酸素運動は朝にやると良いのか?
有酸素運動は朝にやると良いです。しかも空腹の状態のままやると、脂肪を大幅に燃焼します。
有酸素運動は、なぜ朝にやると良いのか?
朝は糖質が枯渇した状態です。
人間は睡眠により身体は動かない状態になります。しかし、脳は睡眠中でも記憶の整理をしたり、常時活動中なためエネルギーは消費され続けます。
脳の栄養は「ブドウ糖」なので、これが睡眠中にたっぷり使われるため、人間は朝起きると糖質が枯渇した状態になるのです。
糖質が枯渇する→何か別の栄養素を消費して身体を動かそうとする
糖質が枯渇すると、次に使われるエネルギーは身体に貯蔵された脂質です。なので上記のプロセスが発動して内臓脂肪などを燃やして身体を動かそうとします。
なので「朝、空腹の状態でやる有酸素運動」は非常に脂肪が燃えやすいのです。
朝の有酸素運動は、具体的にどんな導入の仕方をするべきか?
- 強度の高い有酸素運動がおすすめ
- 有酸素運動後の食事の後に、コーヒーを飲んでみる
- 1日の活動によっては、有酸素運動をやりすぎないようにする
朝の有酸素運動は、これらのポイントを抑えて導入すると効果的です。順番に説明します。
強度の高い有酸素運動がおすすめ
有酸素運動は、基本的に激しい運動の方が脂肪は燃えます。
ウォーキングよりもジョギング。ジョギングよりもランニング。などなど、できれば息があがりやすい高強度な運動を導入することを、おすすめします。
「有酸素運動+無酸素運動」の要素がありますがHIITといったトレーニング方法もあります。
HIITは息が切れるまで自分を限界まで追い込む高強度トレーニングです。僅か4分程度の運動で30分のウォーキングを遥かに上回る脂肪燃焼効果があり、同時にスタミナもつけられます。
低強度のウォーキングも悪くありませんが、なるべく高強度のトレーニングを選ぶと脂肪は燃焼されやすいです。
関連記事:HIITを毎日やって痩せた話
有酸素運動後の食事の後に、コーヒーを飲んでみる
コーヒーには脂肪燃焼効果があります。コーヒーは直近の食事で入ってきた脂肪も元から体内で蓄積されていた脂肪も同時に燃焼してくれます。
空腹時は胃が荒れてしまう可能性があるので、朝の有酸素運動前に飲むのは、あまりおすすめしません。
ただ、有酸素運動が終わって朝の食事後にコーヒーを1杯飲むなら、丁度良い具合に脂肪を燃焼してくれるので、朝の有酸素運動と同時に習慣化すると非常に良いです。
ちなみに砂糖やミルクなどを使った甘いコーヒーは、血糖値などを上げたりして太りやすくなるので、ブラックコーヒーで飲むようにしてください。
関連記事:ブラックコーヒーは痩せるのか?その効果を解説します
1日の活動によっては、有酸素運動をやりすぎないようにする
こちらはウォーキング時の糖質と脂質の利用率です。
表をみてもらえば分かる通り、有酸素運動を始めてから最初は糖質が使われていたのが20分を境に、脂質がより多く使われ始めるのが良く分かると思います。
なので長年「20分以上は有酸素運動をしましょう」と言われてきました。
ただし、脂肪を分解して熱を発生させるUCPといったタンパク質があります。最近の研究ではこのUCPが筋力トレーニングで増える「速筋線維」の中に沢山ある事が分かってきました。
逆にマラソンランナーなどの「遅筋線維」の多い人の筋肉の中にはUCPが少ないことが分かりました。
UCPが多いと熱産生が高く、それだけ消費エネルギーが高いことを意味します。
人間の筋肉には速筋繊維と遅筋繊維があります。実は有酸素運動をやっている間、遅筋繊維は使われて増えていきますが、速筋繊維は使われません。
良く「有酸素運動を長時間やると筋分解するよ」といった言説があり、私も過去記事でそのように表現しています。
しかし、厳密には「有酸素運動をすると遅筋線維の多い身体になり、基礎代謝が下がる」と言った方が正確かもしれません。
基礎代謝を上げてダイエットを成功させたければ、あくまで速筋繊維を増やす筋トレをメインに考えるべきです。
- 有酸素運動は30分程度。長くても40分程度
- 週2~3回程度。1日の運動量の多い人は0回でもOK
だいたい、1回30分程度、長くても40分程度の有酸素運動に取り組むのがベストです。
回数に関しては例えば在宅ワークのプログラマーの方で1日に全く動くことが無い人であれば、週2~3回程度の有酸素運動が丁度良いでしょう。
逆に同じプログラマーの方でも会社が遠方に、駅まで30分ほど歩く習慣のある人は特別な有酸素運動は必要ありません。
「やりすぎのライン」に入るので速筋繊維を増やす筋トレだけに集中するのが効率が良いです。
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有酸素運動を朝にやると良いのは本当なのか?:まとめ
有酸素運動は確かに朝空腹の状態でやると脂肪を大幅に燃焼してくれます。ただし、やりすぎは禁物。
- 強度の高い有酸素運動をやる
- 有酸素運動後の食事の後に、コーヒーを飲んでみる
- 1日の活動によっては、有酸素運動をやりすぎないようにする
これらのポイントを抑えて、有酸素運動を上手く導入してみてください。
今回の記事の重要なキーワードは基礎代謝だと思います。この基礎代謝について、基本的なことを解説した記事を書いているので、是非こちらの記事も読んでみてください。