ブラックコーヒーは痩せるのか?
ブラックコーヒーを飲んだとしても、ダイエットにそれほど影響はありません。
世間的にブラックコーヒーには「脂肪燃焼効果がある」と言われていますが、かなり誤解されてる部分が多いです。
今回は「ブラックコーヒーを飲んだから痩せるのか?」ついて徹底解説したいと思います。
ぜひ最後まで、この記事を読んでください。
【ブラックコーヒーは痩せるのか?】なぜブラックコーヒーを飲んだとしても、それほど痩せないのか?
よくブラックコーヒーには「脂肪燃焼効果がある」と言われていますが、正確には「糖質よりも脂質が優先的に使われるようになる」という意味です。
具体的には、ブラックコーヒーを飲むと「脂肪酸酸化率が10〜30%増加する」と言われています。
人間は「糖質」と「脂質」の両方のエンジンを使って動いています。
例えばランニング1時間の消費カロリーは約500kcalですが、ブラックコーヒーを飲むと、消費カロリーの割合が以下のようになります。
- 【コーヒー未摂取時】ランニング1時間500kcal = 糖質300kcal+脂質200kcal
- 【コーヒー摂取時】ランニング1時間500kcal = 糖質200kcal+脂質300kcal
一般的にはブラックコーヒーを飲むと痩せるようなイメージですが、実際には総消費カロリーが増えるわけではありません。
ブラックコーヒーを飲むと血中の脂肪酸濃度(リパーゼ)が高まり、筋肉が脂肪を使いやすくなります。
そしてアドレナリン分泌が促進され、筋肉への脂肪供給が増えます。
そして、糖質の消費を抑えるグリコーゲンセービング効果が働き「脂質の使用量が増える」というわけです。
【ブラックコーヒーは痩せるのか?】ブラックコーヒーのその他の効果
- クロロゲン酸のおかげで、太りにくくなる
- 基礎代謝がアップする
- 老廃物を排出する
ブラックコーヒーには上記のような効果があります。以下で個別に説明します。
クロロゲン酸のおかげで、太りにくくなる
ブラックコーヒーを飲むと、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸のおかげで、太りにくくなります。
なぜなら、このクロロゲン酸には糖質分解酵素の活性を阻害する効果があるからです。このクロロゲン酸が糖質の吸収を緩やかにし、血糖値の上昇を抑える効果があるのです。
例えば食パンはGI値95と、血糖値が上がりやすい食品として有名で、食べるとインスリンが大量に分泌されます。
インスリンが大量に分泌されると、身体に脂肪を溜め込みやすくなります。
もしも、あなたがパンが好きで「なるべく太りたくないな」と思うのであれば、ブラックコーヒーとパンの組み合わせは最適と言えるでしょう。
基礎代謝がアップする
ブラックコーヒーは白湯と同じように、飲むと血行を良くする効果があります。血行が良くなり血流が良くなると体温が上がります。
実は体温を上げるのは基礎代謝アップに非常に効果的です。「体温が1度上昇すると、基礎代謝が13〜15%も変動する」と言われています。
あなたの総消費カロリーが2000kcalだとすると、その70%である基礎代謝量はだいたい1400kcalなので、総消費カロリーは、だいたい以下のようになります。
- 1400 × 1.13 + 600 = 2182kcal
- 1400 × 1.15 + 600 = 2210kcal
これだけの効果があるのなら、基礎代謝アップのために定期的に、温かいブラックコーヒーを飲んでもみても良いのではないでしょうか?
老廃物を排出する
コーヒーには老廃物を排出する効果があります。
コーヒーを飲んでいるとトイレが近くなる人も多いと思いますが、あれはコーヒーに利尿作用があるためです。
コーヒーを飲んで体の中の老廃物を、どんどん出していくのは健康にもダイエットにも非常に重要なことです。
ブラックコーヒーで上手く痩せるためのルール
- ドリップコーヒーを飲む
- ミルクや砂糖は使わない
- ホットコーヒーで飲む
- 浅煎りのコーヒー豆を使う
- ブラックコーヒーは食後や運動前に飲む
- 空腹時には飲まない
- 1日3杯までしか飲まない(1杯240ml)
- 寝る前には飲まない
これは上手く痩せるための、ブラックコーヒーの飲み方です。個別に説明します。
ドリップコーヒーを飲む
インスタントコーヒーや缶コーヒーでは、クロロゲン酸の量がどうしても少なくなってしまいます。
そのため、なるべくコーヒーの粉にお湯を注ぎ、お湯の重みで成分を抜き出す「ドリップコーヒー」を利用してください。
ミルクや砂糖は使わない
- ブラックコーヒー:8kcal
- ミルク入りブラックコーヒー:17kcal
- 砂糖入りブラックコーヒー:31kcal
- ミルクと砂糖入りブラックコーヒー:40kcal
上記は200mlあたりのコーヒーの種類別カロリーです。
ミルクや砂糖を使うとカロリーが非常に高くなることが分かると思います。特に砂糖は血糖値を急上昇させる作用があるので、ダイエット効果が半減します。
上手く痩せるためには、なるべくブラックコーヒーで飲むべきです。
ホットコーヒーで飲む
先程も説明しましたが、体温が1℃上がれば基礎代謝が13〜15%上がります。
ブラックコーヒーは、アイスよりもホットコーヒーを選ぶのがセオリーと言えます。
ただし、コーヒーを作る時は注意が必要です。実はクロロゲン酸は熱に弱く80度以上になると分解されクロロゲン酸の量が減ってしまいます。
そのため、血糖値の上昇を最大限抑えるのであれば、沸騰したお湯ではなく、少し冷ましたお湯でコーヒーを作るべきと言えるでしょう。
浅煎りのコーヒー豆を使う
コーヒーの焙煎は加熱処理をします。そしてコーヒーに含まれるクロロゲン酸は熱に弱いです。
そのため、焙煎の時間が長ければ長いほど、クロロゲン酸の量が減ってしまします。コーヒーの焙煎は「深煎り」「中煎り」「浅煎り」とありますが「浅煎り」をなるべく選ぶべきです。
ブラックコーヒーは食後や運動前に飲む
カフェインとクロロゲン酸は、食事によって入ってくる脂肪の吸収を抑える効果があります。
だいたい食後30分以内がベストなタイミングで、食後のコーヒーはダイエットに非常に良い習慣なのです。
空腹時には飲まない
コーヒーに含まれるクロロゲン酸は胃酸の分泌を活発にします。特に空腹時は胃に何も食べ物が入っていないのにも関わらず、胃酸が胃の粘膜を刺激してしまいます。
そうなると胃の弱い人はお腹が痛くなってしまいますし、吐き気などの症状がでる人がいます。なのでコーヒーを飲むのは、なるべく食後にしてください。
もしくは何か、ちょっとしたお菓子でも食べながらコーヒーを飲むのがベストです。ちなみにカフェインレスコーヒーでも胃酸の分泌は活発になるので十分注意してください。
1日3杯までしか飲まない(1杯240ml)
カフェインの摂取量は1日に300ml〜500mlが上限です。1杯240mlのコーヒーなら、だいたい3杯まで。
1日3杯が過剰摂取にあたらない丁度良いラインであり、1日3杯がコーヒーの良い作用をフルに受けれるベストなラインです。
ちなみにコーヒーを沢山飲む文化のヨーロッパの研究では「1日3杯程度のコーヒーを飲む人が、最も健康である」といったデータが沢山出ていたりします。
環境や行動など、様々な要因が絡むためコーヒーと健康に関する因果関係の断定は難しいのですが、良いデータも沢山出ているのは事実です。
寝る前には飲まない
カフェインには覚醒作用があります。カフェインの効果は3〜4時間続くので、夜寝る前にコーヒーを飲んでしまうと寝れなくなってしまいます。
そのため「夜18時以降はコーヒーは飲まない」などルールを作るべきでしょう。
ブラックコーヒーは痩せるのか?その効果を解説します:まとめ
以上「ブラックコーヒーは痩せるのか?」ブラックコーヒーのダイエット効果について語ってみました。
ブラックコーヒーを飲んだとしても、ダイエットにそれほど影響はありません。
正確には「糖質よりも脂質が優先的に使われるようになる」という意味で「脂肪燃焼効果がある」と言われているだけです。
ブラックコーヒーは飲みすぎも良くないので、私はだいたい以下のような感じで飲んでいます。
- 朝140mlのコーヒーを2杯(約280ml)飲む
- ドリップコーヒーで飲む
- 寝る前は飲まない
ぜひ、今回紹介したことを踏まえ、ブラックコーヒーと付き合ってみてください。